私のゆるゆる生活

mnnoblog.exblog.jp
ブログトップ

「的」ばかりの成長戦略に「矢」をこめよ

d0187477_09463626.png
(日経新聞の記事より、画像はエコノミストの表紙より抜粋)

政府が5月末に決める予定の成長戦略(日本再興戦略)は貧弱なものに終わるのではないか。そんな心配が湧いてくる。

産業競争力会議がまとめた成長戦略の概要は、約500兆円の名目国内総生産(GDP)を600兆円に高めるため、IT(情報技術)やロボットなどによる第4次産業革命を柱に据えた。

「2020年に高速道路で自動走行」「3年以内にドローン(小型無人機)で荷物配送」といった目標を掲げ、20年までに付加価値を30兆円生み出すという。

ほかにも「スポーツの成長産業化で市場規模を15兆円へ」「サービス産業の生産性伸び率を倍増」など、目標がずらりと並ぶ。意欲的な「的」をたくさん掲げたといえるだろう。

問題は、実現するための具体策である「矢」が乏しいことだ。

0.5%未満とされる日本経済の潜在成長率を高めるには、働き方改革で女性や高齢者、外国人材などの就労を増やしつつ、新陳代謝を進めて生産性を高めなくてはいけない。

カギは規制改革だ。先進国の経済成長の源泉は技術革新であり、その主役は民間だ。
だからこそ政府は、企業や個人が自由に動ける環境を整える必要がある。

安倍晋三首相はかねて規制改革について「成長戦略の1丁目1番地」と語っていた。
だが今回の成長戦略では規制改革の取り組みが弱い、といわざるを得ない。

たとえば、個人が持つモノや能力、時間をインターネット経由で他人に貸し出し、対価を得る仕組みがある。
住宅の一部を開放して観光客を泊める「民泊」や、自家用車を使って有償で人を運ぶ配車サービスが代表例だ。

しかし規制の壁に阻まれ、時代にあったルールづくりは遅れている。
第4次産業革命を唱えるのなら、こうした足元の懸案を解決しなくては説得力を欠く。
規制改革をさらに深掘りすべきだ。

世界銀行のビジネス環境ランキングで20年までに先進国で3位以内になる、との目標を安倍政権は掲げていた。
にもかかわらず、16年版では前年より順位を下げて34位にとどまっている。

目新しい政策を繰り出すことにとらわれ、日本の弱みを克服する努力が不十分だったからではないか。
「世界で一番ビジネスのしやすい国にする」という成長戦略の原点を見失ってはならない。


by mnnoblog | 2016-05-05 08:46 | 政治

のほほんと---


by mnnoblog