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総理、改革でござる!

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   (日経新聞”大機小機”の記事より)

閉塞社会であるはずの江戸時代を舞台にした映画「殿、利息でござる!」が公開される。
庶民がカネを集めて藩に貸し付け、利息を稼いで住民に分配する痛快な実話だ。

成熟した資本主義国の現代日本が利息どころか、マイナス金利のもとであえいでいるのとは対照的で皮肉な話である。

日銀が導入したマイナス金利は、デフレ脱却への「期待」に働きかける狙いだった。
ところが、貨幣経済の常識を逆転させる政策は消費者心理を委縮させ、金融機関の収益を圧迫して市場機能をゆがめた。
「期待」どころか「不安」に働きかける政策になった。
それはアベノミクスの第一の矢である異次元の金融緩和の限界を示した。

そこで安倍政権が動き出したのは、第二の矢である財政出動である。
首相自ら欧州各国首脳に協調を呼びかけたが、リーマン・ショックのような緊急事態に陥らない限り財政出動の国際協調は実現しないだろう。

財政支出を増やせば、将来の債務増を見込んで今の消費を抑える「リカード効果」が作動する。
金利上昇で円高になる「マンデル・フレミング効果」も働き、財政支出効果は弱まる。

なにより日本の財政は先進国最悪である。
基礎的財政収支を財政健全化目標にするのは、日本とギリシャくらいだ。
そのギリシャでさえ黒字化を達成したのに、日本は2020年度の黒字化目標も達成できそうにない。

そんな日本が消費税率引き上げを先送りすれば、国債格下げの恐れがある。
リフレ政策頼みは日本の将来に不安を積み残す。
リフレ依存から改革優先へアベノミクスを全面的に組み替える時である。

第一の矢は構造改革による成長戦略である。
0.5%以下に落ち込んだ潜在成長の引き上げを最優先しない限り、アベノミクスは失敗する。
農業、医療など改革分野は広い。
メガFTA(自由貿易協定)のグローバル展開も重要だ。

第二の矢は財政構造改革である。
それこそ世界の常識だ。
財政を安定させて初めて安心して消費できる。

第三の矢は金融緩和だ。
ただし、マイナス金利付きではない。
驚きなどいらない。主役気取りはやめ地道な脇役に徹することだ。
主役はあくまで改革である。

総理はあまり改革を口にしない。今度こそ「総理、改革でござる!」。


by mnnoblog | 2016-05-20 08:30 | 政治

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