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遅れたから先行 アジアに学ぶ日が来た ニッポンの革新力(5)

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  (日経新聞の記事より)

中国・上海で開かれた展示会。
洗練されたデザインの乗用車の運転席に乗ると、液晶モニターに中国語で「あなたは愛車を誰とシェアしたいですか」という表示が現れた。

月内の発売を控えた中国の自動車大手、浙江吉利控股集団の新ブランド「Lynk&Co」。
カーシェアリング用の機能を標準装備しているのが特徴だ。

車のオーナーが円形のシェアボタンを操作し、例えば「午前9時から午後5時は空車」と設定すると、その時間に車を借りたい不特定多数のユーザーのスマートフォン(スマホ)に情報が届く。
ユーザーは電子キーで解錠すれば、その車を運転できる。

「自動車産業の伝統的なビジネスモデルに挑戦する」。
新ブランド事業会社のアラン・ビサー副社長の鼻息は荒い。
中国では3億人超が運転免許を持つが、マイカー保有台数は1億5千万台。
単純計算で1億5千万人は免許があるのに車を持たず、多くは5~10年後に消費の主役に育つ若い世代だ。
ビサー氏は所有を前提とした常識に挑む。

固定電話ではなく携帯、DVDではなくネット配信――。
経済発展で遅れたアジアは既存産業のしがらみや過剰な規制がなく、イノベーション(革新)が飛び級で進む。
日本を出し抜く商品やサービスがアジアで次々に生まれている。

「世界市場をターゲットにする」。
インド製薬最大手サン・ファーマシューティカル・インダストリーズのディリップ・サングビ社長は皮膚がん新薬の販売の準備に余念がない。

インドの製薬業界は特許切れの薬と同じ成分で作る「後発薬」で有名だ。
安い人件費を背景とした低コストで勝負してきた。

父から200ドル(約2万3000円)借り、1983年に起業したサングビ氏も例外ではなかったが、今や年間売上高は45億ドル。
半分近くを稼ぐ米国では後発薬でシェア4位に達し、ついに開発のハードルが高い新薬へ食指を動かす。

日本は明治維新後に「脱亜入欧」を掲げ、欧米から技術やサービスを学んだ。
その日本をアジアがまねて追う「雁行(がんこう)型」の経済発展モデルは過去の物語になった。

シンガポールの観光名所「マリーナベイ・サンズ」の対岸に立ち並ぶ高層ビル。
大蔵官僚だった岡田光信最高経営責任者(CEO)は2013年、ここで宇宙空間に漂うロケットや人工衛星の破片(デブリ)の回収を手がけるアストロスケールを起業した。

シンガポールには衛星通信の米インテルサットなど宇宙関連企業のアジア本社が集積する。
中心部のバーでは3カ月に一度、宇宙関係者が集まるパーティーも開かれる。

日本では「アクセスできる情報が限られている。
シンガポールなら衛星技術や各国の規制など、宇宙ビジネスのありとあらゆる知見が得られる」。
そう考えた岡田氏は起業の地をシンガポールにすることに迷いはなかったという。

遅れていたからこそ、イノベーションで先行し始めたアジア。
日本が学ぶことは増えていくはずだ。

=この項おわり

by mnnoblog | 2017-11-18 08:41 | 産業

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