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2017年 02月 27日 ( 1 )

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  (PRESIDENT Online の記事より)

北朝鮮は長年、「やがて体制が崩壊する」といわれ続けてきた。
しかし朝鮮戦争から半世紀以上経った今も国家として存続している。

韓国は憲法で、自国の領土を朝鮮半島全域と規定している。
韓国にとって北朝鮮は国家ではなく、韓国内にあって韓国領土の一部を不当に占拠しているインサージェンシー(反政府団体)なのである。

「敵はやがて崩壊する」と主張しているのは、北朝鮮もまったく同じ。
「資本主義の韓国では貧しい民衆の権利は守られず、迫害された大衆はやがて革命を成功させ、我々に合流するであろう」と喧伝しているのだ。
韓国と同様、北朝鮮もまた朝鮮半島全域を自国の領土と規定している。
北朝鮮側から見れば、韓国政府こそ消滅させるべきインサージェンシーである。

北朝鮮が今、崩壊していないのは、崩壊する理由がないからである。

よく「北朝鮮は経済が悪化して崩壊する」という人がいるが、約20年前、食料供給体制が崩壊して餓死者が相次いだ時代でさえ、その支配体制は揺るがなかった。
そもそも経済の不振が理由で国家が崩壊するなら、アフリカの貧困国はとっくに崩壊して存在していないはずだ。

「北朝鮮で軍事クーデターが起きて、金正恩政権が倒れるのでは」と予測する人もいるが、その可能性は低い。
実は、北朝鮮軍には党に逆らわないための安全装置が付いている。

それが「政治委員」による二元指揮制度、2つの命令系統の存在である。
一般の軍の将校のほかに、党から派遣された政治委員が各部隊に配置され、軍の将校のみならず、政治委員が命令書にサインしない限り、部隊を動かせないシステムになっているのだ。

これは北朝鮮に限らず、旧ソ連や中国など革命で政権を奪取した国の軍隊にはよく見られるクーデター防止システムであり、北朝鮮では朝鮮戦争後に導入され、組織内で粛清を重ねるたびにその権力を増してきた。

たとえクーデターで金政権が倒れたとしても、新たな政権が北朝鮮に誕生するだけで、北朝鮮という国家そのものが消滅することはない。

そもそも国家は、戦争以外のどんな状況で“崩壊”するのだろうか。

経済と国家の安定性の関係については、研究者の間でも明確な答えは出ていない。
「産業化で急速に経済発展した国では、政権が倒れやすい傾向があった」ということぐらい。あくまでも「傾向」である。

目ぼしい産業がなかった国で工業化が進むと、労働人口が農村から都市周辺に大量に移動し、人々の教育水準も上がる。
それによって従来の統治体制がうまく機能しなくなり、デモやクーデターが発生して政権の崩壊に至る……というパターンが多くみられた。
が、インドや中国を見れば、経済発展が政権崩壊に直結するわけではないことは明らかだ。

「経済が発展すると民主化が進む」と主張する者もいるが、これとて現実には双方が比例関係にあるわけでは決してない。
シンガポールやカタール、UAE、クウェートなど1人当たりGDPが日本より高い国でも、政治制度は必ずしも民主的ではないし、10年以降の「アラブの春」による動乱で民主化したといえる国は、チュニジアのみである。

このように、経済発展の程度と国家の安定性の間には、さしたる因果関係が見当たらないのである。

日本としては当分の間、現体制が継続するという前提で対北朝鮮政策を考えねばならない。

すると今、一番気になるのは、北朝鮮の核兵器とミサイルの存在だ。

現在の北朝鮮にとって、核兵器とミサイルは自国の安全保障上、不可欠のものである。
去年1月の水爆実験後、韓国との南北共同の工業団地「開城工業地区」が封鎖されたが、いかに厳しい経済制裁を科されても、北朝鮮がこれらを手放すことは、まず考えられない。
国民の負担がいかに増えようとも、国家が消滅するよりはましであるからだ。

互いに相手を滅すべき存在と見なす両国の間には、常に戦争の危険性がある。
南北どちらも「平和的統一」を唱えてはいるが、武力統一の可能性も排除していない。
双方の違いは、「外国を交えず民族間で統一するのが正しい道筋」と主張する北朝鮮に対し、韓国側はできうる限り米国を巻き込もうとしていることだ。

韓国と北朝鮮が開戦した場合、在韓米軍基地があるため、米国も戦争に巻き込まれる可能性が高い。
日本政府も支援を求められることになるかもしれない。
この状況を北朝鮮側から見れば、日本も米国も韓国政府という傀儡政権を後押しする敵国である。

そこで核兵器とミサイルの存在が問題になる。

仮にミサイルに搭載した核爆弾が、40キロ以上の上空で爆発しても、周辺の電子機器は一切使用不能になり、付近を飛行中の航空機は全滅するともいわれる。
地上でも信号機が動かなくなるなど大きな混乱が起きるだろう。これを高高度電磁パルス攻撃という。

もちろん核兵器は最終兵器であって、北朝鮮もそう簡単には使わないだろう。
仮に米国に対して核兵器を使えば、核による報復を覚悟しなければならない。
しかし国家として滅亡寸前に追い込まれれば、使う可能性はある。
そうなると米国といえど、うかつには北朝鮮を攻撃できない。これが核兵器の抑止力である。

そうした事態を防ぐためには、日本が北朝鮮のミサイルを迎撃する能力を備えたうえで、「北朝鮮から米国に向けたミサイルが発射されたら、日本政府は必ずその迎撃を命ずるだろう」と信じてもらうことが必要だ。
日本にとっては、米国からの信頼を確保し、日米同盟を確実に履行してもらうことが、自国の安全保障上、死活的な問題となる。


by mnnoblog | 2017-02-27 08:33 | 国際

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