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(BizCollege の記事より)

4月20日、三菱自動車の不祥事が発覚しました。
軽自動車4車種で、燃費データを実際よりよく見せる不正を行っていたということです。
供給先である日産自動車の指摘により発覚しました。
直接不正に関連する自動車の数は62万5千台と発表されています。

さらに、法令とは違う方法で燃費試験用データが計測されていたものは、合計で27車種、販売台数は200万台を超えるとのことです。
不正はなんと1991年から25年にもわたって行われていたことが明らかになりました。

三菱自動車は、2000年と2004年にもリコール隠しの問題を起こしました。
度重なる不祥事の原因は、隠ぺい体質が会社全体に充満していることにあります。
ガバナンスがきいていないとも言えます。

今回の燃費データ改ざん問題には、いくつかのポイントがあります。
一つは、1990年代からデータの改ざんが行われていたにも関わらず、今年4月13日まで相川哲郎社長が認識していなかったということです。

社内でも隠ぺい体質が根強くあったということです。
開発者、責任者が、事の重大性を認識していないか、認識していても上層部にそれを報告しないという、にわかには信じがたいような問題があるのです。

社内でのコミュニケーションがうまくいっていないと言ってしまえば、それまでですが、その根幹にあるものは、倫理観の欠如と不信感ではないかと思っています。
現場には、「こんなことを社長に言ったら大変だ」「社長に言って、どうなるんだ」という気持ちがあったのではないでしょうか。

今後、三菱自動車はどのような道筋をたどるのでしょうか。
補償問題に耐えることはできるのでしょうか。
直近の平成28年3月期(2015年4月1日~2016年3月31日)の財務諸表を見ながら考えてみます。

会社の中長期的な安全性を示す自己資本比率は、48.0%。製造業のような固定資産を要する業種では、20%以上が安全水域とされていますから、同社はかなり高い水準だと言えます。

損益計算書から業績を見ても、好調を維持していました。
売上高は、前年同期より4.0%増の2兆2678億円。本業の儲けを示す営業利益は、1.8%増の1384億円です。

平成28年3月期の売上台数は全世界で124万台、このうち海外で99万4000台となっています。
輸出依存度が高いので、ブランドイメージのダウンは避けられないでしょう。

これから販売がどれだけ落ち込むのか、はっきり言って、厳しいでしょう。
これだけの不正問題が起これば、三菱の車を買おうと思う人は激減するでしょう。
イメージだけでなく、中古車の転売価格のこともあります。

もう一つ大きな問題は、三菱自動車がどこまで補償に耐えられるかどうかです。
今まさに、どのように補償をするのか、議論されています。

現時点では、日産が自社ブランドとして販売した軽自動車の購入者に対する補償費用を、三菱自動車は全額負担すると言っています。
その規模は数百億円に上るとのことです。

ただし、その補償の内容がユーザーに受け入れられるかどうかは、まだ分かりません。
というのは、「不正で余計に負担したガソリン代相当額を弁償」「エコカー減税の対象から外れた場合に購入者が請求される可能性がある追加納税分を肩代わり負担」と言われていますが、それだけでユーザーは納得するでしょうか。

これだけ問題になってしまったのですから、該当する車種は、中古車市場でも価格ががた落ちでしょう。
他の三菱の車種も中古価格は落ちるはずです。

ここからは推測の域を出ませんが、野村證券の試算によりますと、補償費は1台あたり6万8000~16万6000円になるとのことです。
もし、不正な走行試験を使って燃費データを取得した自動車200万台すべてにおいて補償費用10万円かかるとすれば、2000億円になります。

三菱自動車の純資産は7019億円ありますから、これだけの額なら補償に耐えることは可能です。
ただし、先ほども言いましたように、もう三菱の自動車は買わない人も多いでしょう。
賠償も先ほどの額で済むかは不明です。

三菱自動車は、2000年と2004年にもリコール隠し問題が明るみになりました。
当時も厳しい状況に陥りましたが、三菱重工業、三菱東京UFJ銀行、三菱商事が中心となり、三菱グループが支援することで、何とか乗り越えることができました。

今回は、どうなるでしょうか。
グループ全体とすれば、十分な余力があるので、支援することは可能でしょう。
ただ、支援すべきかどうかが問題なのです。

今後の三菱自動車の先行きは、短期的にはどこまで補償していくのかということと、グループとしてどこまで支えるのかということの二つの点に注目です。
長期的には、会社自体がどう体質を変えていくかということですが、場合によっては荒療治が必要でしょう。

そもそも三菱自動車のガバナンスはいったいどうなっていたのでしょう。
まともな会社であれば、事の重大性を想像できるはずです。
特に昨年は、9月にフォルクスワーゲンの排ガス規制逃れ問題が発覚し、世界中で大問題になりました。
この経緯を見れば、どれだけこの不正が大変なことか、誰にでも分かるはずです。

そうであるにも関わらず、重大な問題を社長に言わないというのは、普通はあり得ない話です。
そういう点から、現場の、経営陣に対する不信感、無力感があったのではないかと思います。
「経営陣に言っても無駄だ」と考えていたのではないでしょうか。
いずれにしても、内部で誤魔化せば良い話だと思っていたのでしょう。

近年、不正が明るみに出て危機に陥っている企業が相次いでいます。
このような事例がいくらでもあるのに、三菱自動車の不正にかかわってきた人たちは、事の重大さを理解できなかったか、理解していたとしても隠し続けて結局より大きな問題にしてしまったのです。

不正は1991年から行われていたわけですから、2000年以降のリコール隠しの問題が出たときにも、燃費の問題も「告白」することはできたはずです。

これから受けるであろうダメージを軽減できたことは間違いありません。
このようなことを考えられないような社内の状況だったのでしょうか。
三菱自動車が再建するには、非常に厳しい道のりが待っているのは間違いないでしょう。

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5/12,日経新聞

日産自動車と三菱自動車は12日、資本・業務提携すると発表した。
日産は三菱自の第三者割当増資を約2370億円で引き受け、34%を出資する筆頭株主となる。
燃費不正問題で揺れる三菱自は事実上、日産の傘下で経営再建に臨む。



by mnnoblog | 2016-04-30 08:46 | 産業
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(産経ニュースの記事より)

「パナマ文書」の共同通信による分析で、日本在住者や日本企業が株主や役員として記載された回避地法人が少なくとも270に上がることが26日分かった。

大手商社の丸紅、伊藤忠商事などが記載されていた。
株主などに名前があった個人もコーヒー飲料大手UCCグループ代表者ら、32都道府県に約400人(重複含む)おり、回避地利用が個人にまで広がっている実態が浮かび上がった。

英領バージン諸島に2000年11月に設立された2法人は、10年11月段階で、UCCホールディングス社長でUCC上島珈琲のグループの最高経営責任者の上島豪太氏が唯一の株主で役員とする書類やメールがあった。
2法人の事業目的や活動はわかっていない。

文書にはまた、同諸島に1993年に設立され、台湾の大手企業が主要株主の「レナウンド・インターナショナル」に、丸紅と伊藤忠がともに95年以後徐々に出資し、09年以後は発行済み株式の約14%を保有したなどと記されている。

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5/10、毎日新聞

「パナマ文書」を分析している国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)は9日午後2時(日本時間10日午前3時)、21の国や地域のタックスヘイブン(租税回避地)に設立された約21万4000に上る法人などと、関連する個人名をホームページで公表した。

「日本」関連として分類されているのは約400件で、日本人とみられる個人名は約230人(重複と思われる名前を除く)、法人は約20社(同)あった。

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4/27,Business Journalの記事、”パナマ文書、なぜ米国の政治家や富裕層の名前が『ない』のか?”より。

米国では「国全体がタックス・ヘイブンのようなもの」(野党議員)であるためだ。
とくに税優遇の高い米国デラウェア州は世界のタックス・ヘイブンのモデルといわれており、「フォーチュン500企業の6割、上場企業を中心に100万社がデラウェア州に法人登記している」(同)という。

デラウェア州の税優遇モデルの生みの親は、デュポン一族である。
デュポンが議会に働きかけて1899年に企業に有利で自由な会社法を成立させたのが始まりといわれる。
同州にはアップル、グーグル、コカ・コーラ、ゼネラル・エレクトリック(GE)など世界の約29万社が本社を登記している。

こうした企業に有利な税制や会社法制を持つ米国の州は、デラウェア州のみならずワイオミング州など数多く、「全米50州すべてでなんらかの優遇税制が設けられている」(外資系証券会社)ほどだ。
米国の富裕層が節税のためにわざわざ海外の不透明なタックス・ヘイブンに資産を移す必要はないのだ。

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4/25、日経新聞

20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁は15日、タックスヘイブンを利用した過度な節税の防止策で合意した。

タックスヘイブンにはどのような問題があるのか。
国際税務に詳しい遠藤克博税理士に聞いた。

――タックスヘイブンの仕組みを教えてください。

「タックスヘイブンは税の避難場所を意味する。法人税や所得税は課されないか、著しく低く設定されている。金融機関の顧客情報の秘匿性も高い。パナマや英領ケイマン諸島、英領バージン諸島などが有名だ。もともと産業や資源の乏しい国・地域が海外資金を呼びこむために導入した。日本から近い、香港やシンガポールも実質的なタックスヘイブンに該当する」

――どのようなメリットがありますか。

「日本の法人実効税率は2016年度で29.97%。タックスヘイブンに設立した子会社を通じて投資や取引をすれば、現地の法人税を抑えられる。個人もタックスヘイブンの金融機関に口座を開設することで、投資などで得た利益の課税額を減らせる。これらは合法的な節税対策であり、グローバル企業がより多くの利益を確保するための重要な拠点になっている」

 ――問題点も指摘されていますね。

「法律で認められている節税対策と違法な脱税行為の線引きが難しい。税負担の軽減だけを目的に実体のない子会社を設立したり、資産を移したりする行為は課税逃れだと指摘される可能性がある。ペーパーカンパニーに利益をためこむ手口が脱税の典型例だろう。口座情報の不開示など秘匿性の高さから、マネーロンダリング(資金洗浄)の温床になっているとの疑惑も絶えない」

――なぜ「パナマ文書」が大きな話題になっているのですか。

「最大のポイントは税負担の不公平感だろう。多くの税金を支払うべきグローバル企業や富裕層が税負担から逃れていたと明らかになっただけでなく、税金を徴収する制度をつくる立場の政治家もタックスヘイブンを利用して蓄財していたことも報道された。合法的な行為だとしても、節税とは無縁の生活を送る市民の怒りが噴出しているとみられる」

――企業がタックスヘイブンを利用するときの注意点はありますか。

「合法的な節税対策はグローバル競争を勝ちぬくために必要な戦略といえる。一方、日本は不当な課税逃れを防ぐ『外国子会社合算税制』という制度を導入している。日本の居住者か法人が50%超出資する海外子会社のうち、所在国・地域の法人実効税率が20%未満の場合に適用される。海外子会社の利益を日本の居住者・親会社の所得と合算したうえで、日本の税率で課税する」

「ただし、経済合理性のある事業を実体的に担っていると認められると、適用から外れる。(1)主な事業が株式や債券の保有、貸し付けではない(2)事業に必要な事務所などが現地にある(3)現地で株主総会や取締役会を開催している(4)現地で生産活動をしているか、50%超の取引を第三者としている――の条件をすべて満たさなければならない」

――経営者ら個人はどうでしょう。

「日本は居住国課税を採用しているため、日本に住んでいるとタックスヘイブンの口座にある所得も課税される。2014年から海外に5千万円超の資産を持つ個人は、資産の種類や金額などを記載した調書を税務署に提出しなければならなくなった。不提出や記載不備が判明すると、所得税の修正申告があるときに加算税が5%上乗せされる」

「15年には出国税も導入された。株式など1億円以上の資産を持つ居住者が海外に転居する場合、株式などを譲渡したものと見なして課税する。調書提出や出国税は課税の不公平感をなくすための制度。タックスヘイブンを利用するときも従う必要がある」

――グローバル企業の過度な節税対策への規制が強化されています。

「12年以降に米スターバックスや米グーグルなどによる課税逃れが相次いで発覚した。日米など34カ国が加盟する経済協力開発機構(OECD)は15年、多国籍企業の課税逃れを防ぐルールを策定した。中国やインドを含むG20も採択し、44カ国は新ルールにもとづく国内法を整備する」

「新ルールではタックスヘイブンにある子会社で稼いだ利益を、親会社の利益とみなして税務当局が課税できるようにする。過度な節税を目的にした企業グループ内の利子の支払いや、特許移転を使った課税逃れに対する監視も強める。一方、企業が本国と進出先のいずれからも課税された場合は、両国の税務当局が協議して解決する規定も盛りこまれた」



by mnnoblog | 2016-04-29 09:07 | 社会
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(Business Journal の画像と記事より)

地面に散乱する大量の日本製化粧品を、途方に暮れた様子で拾い集める女性たち。これは4月8日、中国上海浦東空港の第1ターミナルで撮影され、中国版Twitter「微博」に投稿された写真である。

中国ではこの日より、海外で購入した物品を国内に持ち込む際に課せられる「行郵税」の税率が一新され、同時にこれまで存在した免税枠が廃止された。

例えば、以前までは化粧品にかかる行郵税は、商品価格100元(約1700円)相当までは免税で、それ以上については価格の50%が課税されていた。
しかし8日以降は、一律32.9%が課税されることとなったのだ。

同時に、税関での持ち込み荷物の開封検査も徹底されたようだ。
上の写真はまさに、税関職員によって荷物を“全開”にされ、隈なくチェックされた直後の帰国者を捉えたものなのだ。

昨年9月からは、税関の虚偽申告に対する罰則も強化されている。
税関当局は、手荷物や郵便物の税関申告書に書かれた内容物の価格が、実際の価格よりも10%以上低かった場合、密輸品として没収する可能性もあるとしている。

こうした関税の厳格化が、中国人の海外での爆買い行為を終焉させる可能性について話すのは、中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏だ。

「今回の課税強化の目的は、中国政府からすれば『取れるところからは取る』というもので、爆買い封じ込めというわけではない。ただ、小口での個人輸入やハンドキャリーで持ち込む物品にももれなく課税されるようになれば、わざわざ日本で爆買いしたり、転売業者による並行輸入品を買ったりする意味はなくなるでしょう。」

 中国での日本製品人気が衰えることはなさそうだが、日本のドラッガストアや家電量販店、百貨店などが受けている中国人による爆買いの恩恵は、立ち消えとなってしまうかもしれない。


by mnnoblog | 2016-04-28 16:04 | 国際
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  (日経新聞”大機小機”の記事より)

近年、仕事と生活の調和を図るワークライフバランスの必要性が指摘される中で、オランダの取り組みが注目されている。
オランダでは1980年代以降の労働市場改革によって、パートタイムとフルタイムの均等待遇が整備され、働く時間を選択する自由度が飛躍的に高まった。

その結果、短い勤務時間でも十分な所得を得ることが可能となり、雇用を分け合うワークシェアリングの仕組みが定着した。

特に女性はパートタイムや自宅勤務を選択することで、家族を大切にしながら所得を増やせるようになった。

より注目すべきなのは、低迷していたオランダ経済が、この改革を通じて活力を取り戻したことである。

仕事と私生活の充実による相乗効果で活力を回復させた経験は、オランダ・モデルとして他の先進主要国からも注目されている。

ただ、改革の出発点に「オランダ病」と呼ばれた不況があったのは忘れてはならない。
天然ガスの大生産地であるオランダでは70年代に天然ガスの輸出が大きく増えたが、自国通貨の高騰や労働者賃金の上昇で製造業の国際競争力が大きく低下した。
国内経済は失業率が急上昇し、深刻な危機に見舞われた。

こうした状況下で始まったのが一連の労働市場改革で、ワークシェアリングが劇的に進み、同時にオランダ病も克服していった。

意外に思われる方が多いかもしれないが、オランダは化石燃料資源に恵まれており、石油や天然ガスを欧州諸国の中でロシア,ノルウェーに次ぐ産出国だ。

国を潤すはずの天然ガスの恩恵が国民全体に行く渡らず、オランダ病を生み出していた。

ワークシェアリングは国民が仕事を分け合い、国を潤す恩恵を全体に行く渡らせる仕組みであったといえる。

もっとも、オランダの成功例を見習って日本でも同様の改革を行うべきだという主張は、やや短絡的になる。
日本は先進主要国の中でも最も天然資源に乏しい国で、分け合う恵みは限られる。

これまで日本の成長を支えてきたのは勤勉な人的資源の存在であった。
今後の労働市場改革においても、こうした日本の実情を踏まえることが肝要で、そのうえでどのような働き方が望ましいのかを考えていく必要がある。


by mnnoblog | 2016-04-27 08:41 | 社会
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(Business Journal の画像と記事より)

先日、公的年金の資産を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の2015年度の損失が約4兆7000億円に上るとの数字を、民進党が党独自の試算として公表しました。
この報道を見て、「年金運用は失敗した」「消えた年金の二の舞だ」といった具合に騒いでいる人たちがいますが、はっきりいってこれはかなり的外れなコメントです。

15年度の年金運用について実際の結果はまだ出ていませんが、損失が出ていることは恐らくそのとおりでしょう。

ところが、前年の14年度はどうだったかといえば、約15兆円の利益が出ています。
年金の運用というのは非常に長期にわたるものですし、運用対象も国内外の株式や債券に分散投資をしているわけですから、当然資産全体は増えたり減ったりします。

これは運用途中における評価益であり、評価損ということです。
利益が出ているからといって「成功した!」と喜ぶこともありませんし、損失が出ているから「失敗した!」と決めつけることもないのです。

現在、公的年金の積立金残高は昨年末現在で、139兆8,249億円あります。
その運用の内訳ですが、上図のようになっています。

最近、運用改革ということで内外の株式比率を高めてきている中で年初からの株価の下げが影響して、現時点では評価損になっているということでしょう。

GPIFの運用は、その時々の相場観で機敏に株の売買をやっているというよりも、運用方針を決めて一定の割合の資産比率を決めたら、その割合を維持するという方向で運用されています。
ですから、国内株式が大きく上がるとその分を売却して比率が減少した他の資産を買い付ける、といったいわゆる“リバランス”を定期的にやっています。
なんら恣意的に運用しているわけではありません。

みなさんは、先ほど説明した公的年金の積立金残高約140兆円は一体何に使うお金だと思っていますか?

「そりゃ年金の支払いに使うにきまってるじゃないか」

こう考えた方が多いと思います。しかし、実際は少し違います。
企業年金は確かに積立金を運用してその資産から将来、年金を支給します。

ところが公的年金というのは賦課方式といって、毎年の年金保険料の払い込みを毎年の年金の支給原資に充てているのです。
つまり単年度決済です。
年によってはプラスの時もあればマイナスの時もある。
プラスになれば、この年金積立金特別会計140兆円に繰り入れますし、もしマイナスの年があれば、この積立金から取り崩します。

つまり今ある140兆円はどこからか降ってわいたものではなく、今まで払う人のほうがもらう人より多かったので、「余ったお金」を積み立てて運用した結果がこの140兆円になっているのです。

今後は少子高齢化で毎年マイナスの傾向が続くと予想されますので、恐らくはこの積立金を取り崩すことが増えると思います。

しかし、年金の原資はこの積立金ではなく、これはあくまでも貯金です。
少子高齢化対策としては保険料を上げたり、支給額を下げたり、支給開始時期を遅らせたりと、色々なことをすでに講じています。

いろいろ問題はあるものの、私は日本の公的年金の運用自体は非常に健全だと思っています。
ここで紹介している数字はGPIFのホームページにアクセスすれば、誰でも見ることができます。
自分自身の目で公的年金運用の実態を確認してご覧になることを、ぜひオススメしたいと思います。


by mnnoblog | 2016-04-26 08:32 | 社会
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(現代ビジネスの画像と記事より)

4月14日21時26分に北緯32.7度、東経130.8度深さ11kmを震源とした、震度7、M6.5の地震が熊本県で発生した。
いわゆる内陸直下型地震であり、2004年に起きた中越地震同様に多くの余震が続いている。

この地震は、非常に「いやな位置」で発生した地震である。
というのも、この震源が阿蘇山のすぐふもとを走る布田川断層であると考えられるからだ。
阿蘇山というのは、長野、静岡、愛知、和歌山から四国を突き抜け、九州に至る巨大な断層の集中帯の上にある。

このことを考慮すると、最悪の場合、長野や静岡、四国、九州で、今回と同じような内陸直下地震が立て続けに起こる可能性があるのだ。
そして、その先には、南海トラフの巨大地震が控えている。

イメージとして、今回の熊本の地震は、2011年3月11日に起こった東北地方・太平洋沖地震(東日本大震災)に先立って発生した、岩手・宮城内陸地震(08年)と類似していると考えていただきたい。

というのも、熊本地震が発生する以前、福岡の警固(けご)断層や兵庫県の山崎断層で、震度1に満たないような地震が頻発していたからだ。
これは、宮城内陸地震の前兆と似ている。
そう考えると、またひとつ大きな地震が起きる、とも推測できる。

また、熊本では2月12日以降、深さ10kmでM1.7~M2.7の地震が発生していた。
これらの地震は規模が小さく、とるに足りないようにみえた。
しかし、これらの地震を発生させているエネルギーの流れを詳しく見ていくと、台湾-琉球諸島-西日本-中部日本-東日本の一部の位置するユーラシアプレートと、その下にもぐり込んで圧縮しているフィリピン海プレートにまでたどり着く。

こうしたプレートの動き全体をみる必要性があり、今回の熊本の地震だけでは収まらないと考えるのが、自然なのである。

事実、4月1日には、東南海地震を彷彿させるM6.1の地震が紀伊半島沖で発生している。
さらに、4月10日には兵庫県神戸市南東部の六甲断層系でM4.3とM3.5の地震が続いた。
ここに至り、台湾から東日本の一部までを全体として捉え、それらの地震を関連付けて考えるのは間違いでないと確信するようになった。

今回、もうひとつ気にかかるのは、4月14日前後に、日本だけではなく、フィリピン海プレートとインド・オーストラリアプレート境のフィリピン海、太平洋プレートとインド・オーストラリアプレート境のバヌアツ、太平洋プレートと北米プレート境のカムチャッカ半島でも大規模な地震が起きていることである。

フィリピン海プレートは比較的小さなプレートで、その東側と北側には太平洋プレートがもぐり込んでいる。
これまであまり注目されてこなかったプレート同士ではあるが、フィリピン海プレートの圧力を受けている桜島の噴火が2009年頃から急増し、2011年にピークに達したことや、西之島新島が形成されたことなどをみると、今後、フィリピン海プレートと太平洋プレートの関係にも注目していかねばならない。

特に、首都直下型地震の可能性を考える場合、これらの関係は極めて重要である。

今回の熊本の地震は、ステージ3の南海トラフ地震の「前奏曲的」な意味合いが強いと考えられる。
筆者は2020年東京オリンピックまでに、南海トラフ地震の発生が懸念される状況にあると考えている。
筆者の推計では南海トラフ地震の津波被害者は、47~50万人である。
熊本地震を単体のものとしてとらえず、日本全体の「危機の前兆」と認識し、対策を講ずる必要があるのだ。
文/高橋学(立命館大学 歴史都市防災研究所 環太平洋文明研究センター教授)


by mnnoblog | 2016-04-25 08:28 | 生活
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(日経Goodayの記事より)

口を通った食物はすべて、肝臓で「代謝」される。
代謝とは、消化管(小腸)から吸収された食物に含まれる、糖質、脂質、蛋白質などの栄養素を、我々の体が利用できるような物質へと作り変えることで、その後、全身に送り出されている。

人体で最大の“代謝工場”であり、“貯蔵庫”でもある肝臓。
そこに脂肪が貯め込まれるのは、過食や大量飲酒によって、中性脂肪が多く作られすぎて、運び出す能力が落ちてしまうからだ。

アルコール多飲者を除けば、脂肪肝の本質は、ほぼメタボに同じ。
そこから、肝炎→肝硬変→肝がんと進むのは阻止しなくてはならず、まだ後戻りできるうちに、食生活を徹底的に見直したほうがいい。
食生活の改善は、同時に、動脈硬化の進展の結果引き起こされる心筋梗塞などによる突然死の予防にもつながる。

日本消化器病学会編『脂肪肝/肝炎診療ガイドライン2014』では、脂肪肝/肝炎にとって、過剰摂取が危険因子となるものとして、総カロリー、糖質(炭水化物)、ソフトドリンク(糖質、果糖)、 肉類、脂質(特に飽和脂肪酸、ω-6脂肪酸、コレステロール)を挙げている。

一方、摂取不足が危険因子となるものも、いくつか挙げられている。
魚類、ω-3脂肪酸、食物繊維だ。
いずれも、伝統的な日本の食生活では、過不足が問題にならなかったものばかり。

栄養素それぞれについて、7つの改善のポイントを示したい。

【1】総カロリー:男性は1400~1800kcal、女性は1200~1600kcalが目安
日常生活の活動度に応じ、標準体重の場合で、1日当たり25~35kcal/kgを目安にすればよく、大まかに、男性は1400~1800kcal、女性は1200~1600kcalと考えればよい。

【2】糖質:ソフトドリンクは避け、穀物は精製度の低いものを
糖質には、それ以上分解されない単糖と、それが複数結合した多糖がある。
ソフトドリンクや菓子、そして砂糖などに含まれる精製した単糖類(ブドウ糖、果糖など)や二糖類(ショ糖、麦芽糖など)は吸収されやすく、血糖値を急上昇させ、中性脂肪やLDLコレステロールの合成を促すことになる。

【3】脂質:青魚やα-リノレン酸を含む植物油を選び、マーガリンは避けて
避けるべき脂質の筆頭が、トランス脂肪酸で、マーガリンやショートニングなどに含まれる。
そして、ω-6脂肪酸として、リノール酸やγ-リノレン酸がある。
「ω-6脂肪酸」は必須脂肪酸だが、動物性脂肪は蓄積を起こしやすいので、過剰摂取は脂肪肝にとっては大敵だ。
当然ながら、魚油(ω-3脂肪酸)だって、とり過ぎればカロリー過多になる。
揚げ物はなるべく避けることはもちろんだが、マヨネーズ、ドレッシングなども、油脂類が多く含まれるので、要注意だ。
蛋白質は重要だが、飽和脂肪酸の多い肉類や乳製品は、ほどほどに。
肉類は脂身を避けたり、しゃぶしゃぶ風に油を落としたりと、調理にひと工夫したい。

【4】蛋白質:肝機能改善には大豆製品がおすすめ
食物から摂取した蛋白質は、小腸内でアミノ酸に分解され、やはり肝臓に運ばれた後、体に必要な蛋白に再び合成される。
蛋白質やカルシウムが不足すると、安静時代謝や食事で誘発される熱産生が低下し、減量しにくくなるので、脂質含有量の少ない良質な蛋白質を摂取したい。
大豆製品は、そうした良質な蛋白の1つで、多価不飽和脂肪酸やリン脂質も豊富に含まれるし、食材に豆腐を加えれば、ボリューム感をアップさせることもできる。
肉類や魚介類、卵、乳製品なども、カロリーが過剰にならなければいい。

【5】ビタミンやミネラル:野菜・海藻を1日350gが目標
ビタミンやミネラルは良質の蛋白質と並んで重要だ。
ビタミンやミネラルは、低エネルギーの緑黄色野菜や海草類、きのこ類から摂取できる。野菜・海藻類は、バランスよく1日350gは摂取したい。

【6】鉄分:とりすぎると肝臓の炎症が悪化するので控える
鉄は、生体にとって必須ミネラルであるが、活性酸素を増やすので、肝臓に鉄が過剰沈着すると肝機能の低下が起こってくる。
アルコール性肝障害、NASH、C型慢性肝炎の場合、鉄が過剰になると炎症が悪化しやすい。
ワカメなどの海藻は、鉄分が豊富だ。
肝臓の解毒作用を高めるとされる、アサリやシジミなどの貝類、タコやエビ、ウコンやシジミなどのサプリメントも、鉄分が多い。

【7】アルコール:酒量を減らすとつまみも減り、体重も落ちる
アルコールは、肝臓での中性脂肪合成を促進し、脂肪肝を悪化させる。
非アルコール性の脂肪肝の人であっても、控えるのが賢明だ。
酒の肴にも、カロリーの高い物が多い、
田妻氏は、「依存症でなくてもアルコール好きの人は、酒量を減らすと相乗効果で体重も落ち、肝機能も良くなる人が多い」という。

以上の点に留意した上で、和食の基本である「一汁三菜」を踏まえ、バランスのいい献立を考えよう。


by mnnoblog | 2016-04-24 08:01 | 健康
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(日経新聞”大機小機”の記事より)

目の前の日本経済は下振れしているが、日本の「失われた20年」に対する海外の識者の見方はこの1年ほどの間に少し「上方修正」されているようだ。

米経済学者のクルーグマン氏は昨年秋、「生産年齢人口一人当たりで見た日本の実質国内生産(GDP)の伸びは,2000年以降でみれば米国を上回る。1990年以降でも米国並みで、欧州より高い」と指摘。

日本の低成長は少子高齢化などが原因で、需給ギャップは米国より小さいかもしれないとした。

インド準備銀行のラジャン総裁も今年初めの論文で「不良債権処理後の日本経済は、国民一人当たりの実質GDPでみれば他の先進国並みに伸びてきた。失業率も低い」と強調し、「日本はデフレが需要を減らす悪循環に陥ったとの通年は誤り」との見方を示した。

「フォーリン・アフェアーズ」誌の最新号には「日本のGDPの伸びは低くても人々の生活の質は低下していない。生活コストが下がっていることが重要」とする論文が載った。

こうした論考の背景には米国を中心に広がる経済の長期停滞論がある。
「我々に日本を批判できる資格はあるのか」という自省ムードを映しており、単純に喜べるような話ではない。

ただ、いずれも経済全体より一人当たりのGDP、それも物価変動を引いた実質値の伸びに着目している点は興味深い。

国全体の伸びは弱いが、一人ひとりは意外に頑張っており、生活も言われるほど悪くはないという事になろうか。

もっとも高齢化や経済のサービス化が加速する中で、今後は一人当たりGDPの伸びの維持も難しくなる。

また、経済全体の押し上げが必要でないわけでもない。
名目GDPを増やさなければ、膨らむ社会保障費を賄う税収は得られず、財政が安定しないからだ。

冒頭の二人はそのための処方箋も示している。
クルーグマン氏は強力な財政・金融政策の実施により高いインフレ率を達成すべしと唱える。

一方、ラジャン総裁は、競争やイノベーションの推進など構造改革によって潜在成長率を引き上げることの大事さを説く。

「失われた20年」を見る目と同様、日本が取るべき策を巡る海外の見方も定まっていない。
当然だが我々自身が事の本質を考えて答えをだすしかない。

(失われた20年とは、日本経済が安定成長期終焉後である1991年(平成3年)2月から約20年以上にわたり低迷した結果、中国やシガポールなどかつて新興国と言われた他国の追随を許し、かつての経済的な優位性を失った期間を指す。)(ウィキペディアより)


by mnnoblog | 2016-04-23 08:11 | 経済
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(日経アーキテクチュアの画像と記事より)

アナリストの多くは、「未来予測のなかでも最も確実性が高いのは人口予測だ」と言う。

日本では人口を維持するのに「2.08」以上の出生率が必要で、それを大きく下回る状態(2014年は1.42)が続く限り、人口減少は避けられない。

日本の人口は既に11年から減少基調に入っており、24年以降は毎年70万人規模で人口が減少していく。

高齢化はどのように進むのか。
16年現在は65歳以上の人口が3464万人であるが、10年後の26年には3658万人と、約200万人増える。
30年後の46年には、団塊ジュニア世代も高齢者に仲間入りする。
65歳以上1人に対して20~64歳はわずか1.3人となる。

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首都圏で暮らす人たちが人口減少を強く感じずに済んでいる理由の1つは、「世帯数」が増加しているからだ。
だが、国立社会保障・人口問題研究所の予測では、世帯数も20年から減少に転じる。
それが空き家率の上昇や住宅着工減など、住宅市場に大きな影響を与えることは明らかだ。

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世界の主要国と比べた日本の経済力はどうか。
三菱総合研究所による名目GDP(国内総生産)の予測を見ると、日本は24年にはインドに、25年にはASEAN(東南アジア諸国連合)10カ国の合計に抜かれる。
加えて、米国や中国との生産力の差は大きく開く。

今と同じことをやっていては、10年後に今の暮らしはできない─。様々なデータがそう示している。


by mnnoblog | 2016-04-22 08:35 | 社会
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(日経Goodayの記事より)

ときどき、雨が降ると古傷が痛むとか、台風が近づくと頭が痛くなるという人がいる。果たして天気によって体調が変わるものだろうか? 

「いや、確かに天気は人体に影響するんですよ」と話すのは、日本で初めての「天気痛外来」を開設した名古屋大学大学院教授の佐藤純さんだ。

「頭痛など痛みが主に現れる場合は、私はとっつきやすい“天気痛”という用語を考案して使っていますが、医学の世界では昔から“気象病”と呼ばれている病態があって、慢性痛、気管支喘息、脳卒中などいろいろな病気が気象の影響を受けます
天気痛は、気圧の変動によって、痛みや周辺症状(めまいなど)が発症、増強するような病態です」。

具体的には、頭痛、膝痛、腰痛、古傷が痛むといった痛みのほか、めまい、抑うつ状態などが起こる。

気象病を引き起こすのは気温や湿度ではなく、“気圧”だという。
「内耳の前庭(三半規管の根元)に気圧センサーがあり、気圧が低くなると自律神経にストレス反応が起きて交感神経が優位になる。
これが気象病の原因です」と佐藤さん。

気圧が低くなると、交感神経が優位になることで、血圧や心拍数が上がる。
逆に気圧が高くなると交感神経の活動が抑えられる
その結果、リラックスして心拍数が減り、痛みや不安などが少なくなる。
ちょっとヘンな表現だが、晴れた日に気分がいいのも気のせいではないわけだ。

さらに、気圧が下がるとヒスタミンの分泌が増えるという説もある。
ヒスタミンは体内の炎症反応を促進する性質があるため、痛みや腫れが出てくることになる。

では、どうすれば気象病の症状を予防・改善できるのだろう?

【1】「天気日記」をつける
毎日の天気、気圧、体調を記録し、最低1ヵ月間続ける。
「気圧と体調に関係があることが分かれば安心するでしょう。
まず、その安心感だけでも症状が改善します」と佐藤さん。

【2】規則正しい生活を心がける
自律神経を乱さないためには規則正しい生活を送ること。
生活のリズムが整うと、内耳が敏感な人も症状が軽くなるはず」と佐藤さんは話す。

【3】乗り物酔いの薬を飲む
佐藤さんの天気痛外来では、治療の基本は「めまい薬」。
内耳のリンパ液の循環を良くすることで、過敏になっている内耳の反応を抑えられるという。
気圧が低くなり始めてめまいや頭痛などの症状が出たときに飲むと、その症状が抑えられる

【4】首のストレッチ
首の骨の横には椎骨動脈があり、これが内耳の動脈につながっている。
したがって、「首の筋肉をゆるめて血行を良くすると、内耳のリンパ液の循環も良くなり、頭痛やめまいといった症状が抑えられる」と佐藤さん。

【5】運動をする
運動の習慣を持つと、自律神経のバランスが整いやすい。
特にウォーキングや水泳など、負荷が少なく、長時間続けられる有酸素運動が効果的だ。

最近、気象病の人は増えているように思う」と佐藤さんは話す。

「現代人は常に空調の利いた快適な環境で生活していることで、気温や気圧に対する耐性が弱くなっているのではないでしょうか。冷暖房に頼りすぎると、自律神経の働きも悪くなる。なるべく自然な環境で生活することで自律神経が整えば、体質も改善され、気圧に対する耐性も上がってくるような気がします」


by mnnoblog | 2016-04-21 08:56 | 健康

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