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  (日経新聞の画像と記事より)

顔を撮影し登録画像と照合して本人確認する「顔認証システム」が10月から羽田空港で日本人の帰国手続きに導入される。

スマートフォン(スマホ)のロック解除やテーマパークの入場チェックなど用途は広がるばかり。
ただ、本人が知らぬ間に他人に行動を把握される懸念もあり、プライバシー保護が課題だ。

東京都港区のNEC本社の会議室。カメラで男性社員を撮影すると、データベースに登録してあったこの男性の30年前の写真を瞬時に選んだ。
別の男性がサングラスで変装した場合も、難なく同一人物と特定した。

同社の技術は、画像から瞳や鼻翼(鼻の左右両端)、口角などの特徴点を検出し、位置関係から同一人物か見分ける。
さらに顔表面の色の濃淡などを照合することで精度が向上。
米政府機関主催のコンテストでエラー率0.3%だった。
登録したのが成人の写真なら、50年後の顔でも本人か見分けられるという。

顔認証はここ数年で急速に普及してきた。
スマホのロック解除やテーマパークの入場チェックのほか、業務用パソコンにログインする際の本人確認や会員制飲食店の入店チェックなど用途は拡大する。

法務省入国管理局は10月、羽田空港に別のメーカーの「顔認証ゲート」を3台導入する。
まずは帰国する日本人が対象で、ゲートで撮影した顔写真をパスポートのICチップに記録されている画像と照合する。

来年度以降、対象を出国手続きにも広げるほか、成田、中部、関西の3空港にも導入する予定。
関係経費として16億円を来年度の概算要求に盛り込んだ。

動画を分析してデータベースに登録した人物がいないか自動で検出する技術も向上している。
米国の一部の州などでは防犯カメラと組み合わせて犯罪捜査や防犯対策に活用されているという。

日本でも国際的な組織犯罪などで、現場の防犯カメラの映像と過去の事件の容疑者を照合するシステムを一部の警察が導入している。

一方、プライバシー面の課題も浮上している。
経済産業省によると、来店者を撮影し、性別や年齢、どの売り場に立ち寄ったかなどを分析している企業もある。
経産省は今年1月、顔認証で情報を取得していると張り紙で明示するなど、企業の配慮事項をまとめた。

5月施行の改正個人情報保護法は顔データは個人情報に該当するとして厳重な管理を求めた。
国立情報学研究所の越前功教授は「事業者側は個人情報を収集していると自覚してほしい」と訴える。

by mnnoblog | 2017-09-30 08:07 | テクノロジー
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  (現代ビジネスの画像と記事より)

江戸時代、ほとんどの人は農民として農業を営んでいた。

農業は天候に左右されるから、凶作になるとそれこそ死活問題になり、時には飢え死にすることもあった。

ただ、そのようなことは生涯に一度あるかないかで、まじめに働いているかぎり本百姓(土地を持つ農民)は十分暮らしていくことができた。


しかし江戸中期以降、商品作物の栽培や手工業品の生産などが盛んになると、農民が金銭を持つようになる。


すると娯楽や博徒が農村に入り込み、遊びや博打で身を持ち崩したり、農業経営に失敗したりして土地を手放す人が増え、農村は一部の勝ち組(豪農・地主)と大多数の負け組(小前貧農層)に分かれてしまう。いわゆる二極化だ。


このため幕末には、貧農が質地取り戻しや借金の帳消しを豪農に求め、均等な社会を求める世直し一揆が続発し、これが明治維新の原動力の一つになっていった。


落ちぶれた農民の行き先の一つは、江戸や大坂のような大都会であった。

人口が多い都会にいけば、魚・青物などを、てんびん棒でかついで売り歩く棒手振)などの行商や、奉公人などになって、どうにか生活ができるからである。


とくに江戸は武士が多いから、口入屋(人材派遣業者)を通じて武家屋敷に奉公する人びとも多かった。

参勤交代のときだけ、大名行列の要員として雇われる者もいた。

一説には、大名行列の過半は、そんなアルバイトで占められていたという。


江戸の大名屋敷には多数の武士が生活していたが、仕える武士には大きく分けて二種類ある。

一つは江戸に常駐し、藩の執務や仕事を担い、妻子と暮らしている、定府である。

中には生涯に一度も国元に足を踏み入れず、江戸にある菩提寺に葬られる者もいたという。


対して勤番は、参勤交代などのさいに国元から単身赴任でやって来る者たちだ。

短期間だけお役を務める者たちが大半だったが、明確な勤務年限が決まっているわけではない。


勤番は、特定の藩士が担うものではなく、必要に応じて国元で選定された。

だから四十代半ばで初めて江戸にのぼる藩士もいた。


勤番武士は大名屋敷の長屋に数人が男所帯で暮らすことが多く、「久留米藩士長屋絵巻」を見ると、長屋に茶室をつくってしまう者や書画を飾り坪庭で盆栽や花を育てるなど、それぞれが快適な暮らしができるよう工夫している。

囲碁や将棋、酒盛が彼らの邸内での楽しみだった。


屋敷外の娯楽に関しては、金もなく門限も厳しいので、高額な歌舞伎は年に数回にとどめ、花見や寺社参詣、花火見物、大名行列の見学、見世物や大道芸の見物など、金のかからぬ娯楽を楽しんだ。


ところで武士はもともと主君に仕えて戦場で活躍するのが役目であるから、多くの者はその藩の番方(軍事職)に所属した。

しかし泰平の江戸時代は戦争なんてないから、平時の番方の役目は藩主やお城の警備であり、それほど人数は必要ない。


そんなこともあり、現在のワークシェアリングのような状況で、たとえば長州藩のお城の警備は一日夜勤して二日休みという楽ちんな勤務体系だったそうだ。


江戸幕府の場合も幕臣(旗本・御家人)の数に比して役職が異常に少なかった。

だから江戸も中期になると旗本約五千人のうち約三千人は寄合や小普請であった。

寄合は上級旗本、小普請は一般の旗本が就任する役職だが、驚くことに、それらは何も仕事がない職なのだ。


出勤する場所もなく、ときどき上司と面接して希望の役職や困ったことを相談するだけ。仕事をしなくても旗本は徳川家から定期的に俸禄をもらえるので、飢え死にすることはなかったというから、うらやましい。


ただ、実際問題、御家人クラスになると俸禄だけでは生活が苦しく、多くは余暇を利用して内職に励んだ。

下谷御徒町の朝顔や金魚、大久保百人町の植木、代々木千駄ヶ谷の鈴虫、青山百人町の春慶塗、巣鴨の羽根細工などは江戸の名産品とされたが、いずれも旗本・御家人の内職から有名になったものだ。


このように、支配階級である江戸の武士は、貧しくはあったが過酷な労働を強いられたわけでないことがわかる。

たぶん一番気楽な仕事だったと思う。


そうは言っても武士は支配階級だから、身分制度が厳しい江戸時代にあって、商人や農民が武士になることはできない。

まさに既得権益ではないか。そんなふうに勘違いしている人も多いかもしれない。


でも、それは大きな間違いである。

お金さえあれば、誰でも武士になれたのだ。

武士の権利は、株というかたちで公然と売りに出され、婿養子や養子というかたちで持参金(実質的な購入代金)を持って武士の当主になれた。

献金によって武士の権利を買う行為も一般的におこなわれた。


一方、庶民の労働環境はどうだったのだろうか。


江戸の町はしょっちゅう大火があり、建物が多く焼失するので大工や左官など、職人が多かった。

大工の多くは昼食をふくめて一日三度の休憩があり、それを差し引くと勤務時間はなんと四時間程度で済んだという。

しかも腕のよい大工ならかなりの高給が与えられた。


そういった意味ではおいしい仕事だったが、いっぱしの大工になるには数年間、徒弟として親方のもとで無給のまま修行を積み、それからもしらばく下働きをさせられた。


独立するまでけっこう苦労しなくてならないし、腕が悪ければ仕事のお呼びはかからない。

いまなら大半の若者はやめてしまう職種だろう。


もっとひどいのが江戸の大店(おおだな)だった。

今で言えば大企業だが、当時は店の間口が10間を超えると一般に大店と呼ばれた。

1間は約1.8mだから店の幅が18m以上ということになるだろう。


江戸の大店の多くは、経営者の出身地から少年を店員(丁稚)として連れてくるのが一般的であった。


採用され店に入ったら四年間、彼らは丁稚としてこき使われる。

雑務と使い走りのほか一年目は掃除、二年目は下駄と番傘の管理、三年目は店で使う諸道具の手入れと管理をさせた。

用事のないときは、店先で行儀良く座っていなくてはならなかったという。


丁稚には衣服と食事は支給されるが、給金(給与)は一切出ない。

また、食事といっても朝は冷や飯と味噌汁のみ。昼食と夜食はそれに一菜つくだけで、副食が少ない白米一辺倒の食事のせいで脚気(かっけ)になる子も多かった。

入浴に銭湯へ行く以外、外出も原則として認められなかった。


こうした厳しい勤務と慣れない集団生活のために、二年目には半分以上の子供が奉公の辛さに耐えかねて店をやめてしまったというのも、頷ける。


四年後、手代(店員)となるわけだが、一、二年間は見習いとして二才衆と称され、雑用にも使役された。

同時に在庫管理も担当し、商品出入帳との齟齬があると帳尻があうまで寝ずに照合させられたので、蔵役時代に退職する者も多かった。

五回門限を破ると、理由の有無にかかわらず解雇された。


就職して八年が過ぎると「初登り」といって、故郷での三カ月の休暇を与えられるが、この間、本店では勤務状況を精査し、将来性のない者や業績の悪い者は解雇を通達した。

つまり、見習いの試用期間が八年もあるのと同じだ。


ちなみに「初登り」から六年後に「二度登り」、さらに六年後に「三度登り」があり、そこまで勤め上げる者は二十人に一人しかいなかった。

いかに商人の道が厳しいかがわかる。

だが長年勤め上げたらのれん分け(支店を出す)してもらったり、別家(分家)として本家の経営に参画できるようになった。


激務に耐えることができれば、最終的には富裕層に入れるチャンスもあったわけだ。


意外に知られていないが、江戸時代にも定年制度はあった。

年齢は決まっていないが、老化を感じると、家督を息子や婿にゆずって悠々自適の生活を送った。

しかも、これは武士も商家も同様だった。


ただ、能力や事情があって引退できない人もいる。


たとえば、有能だった江戸町奉行の大岡越前は、七十五歳で亡くなるまで現役の寺社奉行を続けていたし、『養生訓』を書いた福岡藩士の貝原益軒は、藩主や家中に朱子学を講じたり、『黒田家譜』の編纂したり、朝鮮通信使の接待、佐賀藩との国境問題の解決、藩政改革に奔走し、ようやく藩主から隠居を許されたのが、七十一歳のときのことだった。


しかしそれからも元気で執筆活動にいそしみ、七十四歳のとき『筑前続風土記』全三十巻を書き上げ、『大和本草』は八十歳、そして代表作の『養生訓』は八十四歳のときに完成させたものである。


蜀山人として狂歌で有名な大田南畝は、意外にも幕臣だった。

ただ、文筆で名を成していることもあり、上司や同僚の妬みもあったのだろう、長年支配勘定の地位に据え置かれたままだった。


当時は文筆のみで生計を立てるのは難しく、南畝は職を続けるしかなかった。

還暦を過ぎ、息子の定吉は三十歳近くになっていたが頼りなく、なかなか引退できなかった。

還暦には歯が五本しか残っていないほど老化が進んでいた。


六十四歳のとき、ようやく定吉の出仕が決まるが、まもなく精神に異常を来して免職となり、南畝は孫の鎌太郎が成人するまで隠居できなくなり、現役に終止符を打ったのは七十二歳のときだった。


いずれにしても、有能な人は昔も定年など関係なく、ばりばり働いていたのである。


by mnnoblog | 2017-09-29 08:41 | 歴史
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  (現代ビジネスの画像と記事より)

最近、仮想通貨の価格が急上昇して話題になることが増えている。
それに対して、中国政府が厳しい規制で臨んでいる。
さらに先日、米国投資銀行のトップが、仮想通貨は詐欺といって一時仮想通貨の価格が下落した。
かたやエストニアでは、政府が仮想通貨の発行を検討している。

一体、仮想通貨の周辺で何が起こっているのだろうか。

まず、ビットコインの価格の推移を見ておこう。
黎明期はほとんど価格ゼロであった。
その後、2013年12月に1000ドルを超えたが、その当時取引所のひとつであったマウントゴックスが倒産したことなどもあり、その後は低迷が続いた。
その後、じわじわと価格が上がっていったが、今年に入りまた急騰。
そして、最近は中国政府の規制強化などで急落している、という状態だ。

そもそも仮想通貨とは何か。
ビットコインは代表的な仮想通貨であるが、これまでの電子マネーとは違っている。
これまでの電子マネーは本物の通貨と交換で作られており、これは、これまでの本物の通貨でない「通貨類似」、例えば商品券、「地域通貨」などと同様のものだった。

ところが、ビットコインには、「採掘」といって、実際に無の状態からでも作り出す、手に入れることもできる。
これは、現実社会の金の採掘に似ている。
もっとも、採掘はネット上で行われる。
それも、無数のコンピュータで計算を行わないと採掘はできない。

ただし、全体の供給量は時間とともに緩やかに増大し、あとから参加した者ほど「採掘」が困難になるという仕組みだ。
これも、実際の金鉱脈を掘り当てるのと似ている。

こうした仕組みはとてもユニークだが、創始者は「Satoshi Nakamoto」という日本人だといわれている。

さて、ビットコインの取引では、すべての取引に固有のビットコインIDが付与されている。
そのため、理論的には資金のトレースもできるようになっており、その取引記録も実はリアルタイムでみることもできる。
ただし、そのIDが誰のモノかを特定することは第三者にはできない。

筆者の目から見れば、ビットコインの中心的な技術であるブロックチェーンは、手形の裏書きをコンピュータの分散システムで代行しているようにみえる。

いずれにしても、好奇心をそそるよくできた仕組みであり、実際に、本物の通貨との交換によって国際決済を行ったり、買い物にも使用できるようになっている。

しかも、既存の金融機関を経由する仮想通貨と比べれば、手数料がかからない点ではるかに安いので、かなりの人気になっているわけだ。

ビットコインに敏感になっている中国において、こうした仕組みはどのような社会的な影響があるのだろうか。

結論から言えば、仮想通貨を導入すれば、中国の一党独裁、社会主義が崩壊しかねないのである。

ご承知の通り、中国には一党独裁という政治的な不自由がある。
これは私企業での「分権意思決定」という経済的な自由は相容れない。

この観点から言えば、政治的自由のない中国では経済的自由にも制約があるため、本格的な資本主義を指向できない。
特に、中国では土地の私有財産制が否定されているなど、生産手段は国営が原則である。

これを守り続けるためには、厳しい取引規制が必要である。
このため、資本取引の要となる金融規制も厳格にせざるを得ず、それゆえに民間の仮想通貨は真っ向方対立するのだ。

特に、国内外のカネの流れを規制しないと、中国は社会主義体制を維持できなくなるので、国家の枠組みを越えて取引ができる民間の仮想通貨は、危険な存在なのである。

ビットコインの場合、当初にシステムを仕組んだ者と「採掘者」が通貨発行益を受け取れる。
しかも本物の通貨より発行コストや運営コストが低いので、通貨発行益が大きいのが魅力だ。

それを中国政府が見逃すはずはない。
筆者は、中国政府が、体制崩壊に結びつくような仮想通貨の取引については厳格に管理するが、政府自らが仮想通貨を発行する可能性は結構あると思っている。

仮想通貨といっても、本物の通貨のように発行者が「通貨発行益(seigniorage=発行額と発行コストの差額。1万円札の場合、9980円程度が発行益になる)」を得られることは同じだ。

この点について、エストニアが政府自ら「エストコイン」の発行を検討していることをみよう。

エストニアは電子政府化への取り組みがさかんである。
ICチップが埋め込まれているIDカードがあれば、銀行振込も選挙もできる。
このIDカードを外国人は基本的には持てなかったが、現在はこれを外国人にまで拡大している。

この結果、外国人がエストニアの「デジタル住民」になり、オンラインで行政サービスにアクセスしたり、エストニアにある会社を運営し、起業できるようになっている。

これが「E-resident」と呼ばれるもので、138カ国から2万2000人がデジタル住民に登録しているという。

電子政府の延長線で、エストニアは「エストコイン」(estcoin)という仮想通貨を発行し、集めたカネをデジタル国家の建設のために使うという。
これはICO(Initial Coin Offering)といわれるもので、仮想通貨を使った資金調達である。

株式の代わりに仮想通貨を発行するのだが、発行元は国であるので、政府通貨発行によって通貨発行益(発行額から必要経費を控除したもので、ほぼ発行額)を財政支出に使うのと、基本的には同じである。

ICOそのものは、民間企業でのベンチャー企業投資に似た仕組みであるので、発行体の信頼がポイントとなる。
エストニアの場合、国が発行主体になるので、民間企業のICOよりも信頼が高いとして、多くの人が関心を持っているようだ。

もっとも、エストニアに限らず、国の場合は仮想通貨を使わなくても、本物の通貨を発行できる。
ユーロ諸国の場合、紙幣は欧州中央銀行が発行し、少額コインは各国が発行している。

ただし、紙幣の通貨発行益は欧州中央銀行に帰属する。
このため、紙幣による通貨発行益が直接各国財政を潤すわけでない。
しかも、通貨発行益はほとんど紙幣からもたらされる。
各国が少額コインの発行による通貨発行益をさらに大きくするためにも、仮想通貨を発行したほうが合理的なのだ。

つまり、筆者はエストニアが仮想通貨を発行したのは、コインを発行するより大きな発行益を受け取るためだろうと思っている。

このように、政府が発行益を受け取るために仮想通貨を発行するということは、今後他の国でも起こりうると考えられるのだ。

さて、日本はどうか。
2016年になって、資金決済法が改正され、仮想通貨の取引サービスが同法による規制の対象となった。

改正資金決済法においては仮想通貨とはなにかが定義され、仮想通貨の売買等を行う仮想通貨交換業者に対して登録制が導入されるとともに、利用者保護のためのルールに関する規定の整備がなされた。

もっとも、これらは最低限度の規制であり、今さら規制といっても場違いな感もあり、仮想通貨の取引に関する損益はすべては自己責任で貫徹すると考えたほうがすっきりしている。

さらに、重要なのは仮想通貨の仕組みや技術はまともであり、社会的な有用性は少なくないと筆者は思っているが、それを扱う人が信用できるかどうかは別問題である。

一方、政府による仮想通貨については、日本ではまだ誰も発言していない。

仮想通貨の発行までいかなくても、ブロックチェ-ン技術を土地などの登記制度に活用すれば、現在紙ベースで行っている登記事務が格段に低コストでできるようになる。

現在地方法務局には6000人程度の人員がおり、年間500億円程度の人件費を要しているが、ブロックチェーン技術を使えば、ほぼゼロのにおさめるくらいの画期的な行革が可能になるのだ。

政府の電子化はもっと推進する余地があるだろう。

by mnnoblog | 2017-09-28 08:34 | 経済
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  (文春オンライン 小林 哲夫の記事より)

どんなに勉強したってかなわない相手がいる。
教科書をパッと読んだだけで、教師の話をさっと聞いただけで、すべてを、いやそれ以上を理解してしまう人たちだ。

彼らは幼いころ、神童と畏敬の念をこめて呼ばれていた。

神童は大人になってどうなったか。
願わくば、頭の良さを生かして、社会のために役立ってほしいところだが、小泉純一郎の迷フレーズ「人生いろいろ」である。

灘中学・高校。神童の宝庫である。
指折りの天才、秀才が集まった。

なかでも1979年卒業生の面々には、やたらと濃いキャラクターが集まった。
勝谷誠彦、和田秀樹、中田考、吉田尚正、宮園司史、井内摂男、西川知一郎、伊藤芳朗、飯泉嘉門。
彼らは1960年、61年生まれ。
わたしと同学年だが、まるで別世界に住む人たちに見えた。

勝谷は文春OBのコラムニスト。
灘中学に1ケタで合格するほど神童ぶりだった。
ということは日本でもっとも頭がよい小学生の1人だったわけである。

たが、灘高卒業まで成績はふるわず、1年浪人して早稲田大第一文学部へ。
編集者、作家、コメンテーターなどとして活躍。

憲法改正で自衛隊整備など保守的な主張を繰り返し、ときに市民運動を「左巻き」と批判する一方で、権威主義を徹底的に嫌う。

今年、兵庫県知事に立候補し64万票集めるものの、当選はかなわなかった。
速射砲のようなしゃべりまくりは実におもろい。
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属はだてじゃない。

勝谷と灘在学中に全くそりが合わなかったのが和田秀樹である。
よほどくやしい思いをしたのか、最近まで勝谷をSNSで罵倒していたが、『感情的にならない本』を出してベストセラーになった。

東京大理科III類、医学部という受験の最高峰を歩み、精神科医のかたわら、受験のマニュアル本を数多く出している。
数学は解答を丸暗記して頭にたたき込むと指南して、東大受験生に勇気と希望を与えた。

和田と灘中学受験のために同じ塾に通っていたのは、中田考だ。
東京大文学部イスラム学科出身。
ムスリム名ハサンのデビューは鮮烈だった。

ISの支配地域に何度も足を運び、IS幹部との知己を得、日本人人質事件では交渉役を買って出るなどしたが、逆に警察から睨まれてしまい、公安担当から事情聴取を受け、家宅捜査までされてしまう。
だが、イスラム学者として、イスラム教文献の翻訳は世界で高い評価を受けている。

中田を捕まえる立場になるかも知れないのが、吉田尚正である。
警察官僚で、今年9月に警察庁刑事局長から第94代警視総監に就任する。

勝谷とは「おまえ、警視総監やれや」「まあな、機会があったらな」というやりとりがあったようだ。
2020年の東京オリンピック開催に備え国際的なテロの対策責任者となる。
当然、中田の動きも気になるところか。

もう1人、警察官僚がいた。
元広島県警察本部長の宮園司史だ。
2014年、オバマ米大統領の広島訪問に伴う警備で陣頭指揮をとった。
その後、警察庁長官官房となり、最近、退職している。

宮園と灘高時代に成績を競い合ったのが井内摂男、西川知一郎。
灘高文系トップ3と言われた。

なかでも井内は駿台、Z会などで上位成績者に登場し、同年代の受験生にとってはヒーローだった。
神童・勝谷も小学校時代に井内をどうしても超えられなかったと振り返る。
井内は経産省官僚となった。
中部経済産業局長時代、「地方創生コンシェルジュ」と銘打って、地域発展の陣頭指揮をとった。
50代半ばにすっかり悪名高い内閣府の知的財産戦略推進事務局長に就任。
やはり最近、退職した。
安倍、菅体制がいやになったのか。

西川は法曹の世界に入った。
現在の肩書きは福岡高裁宮崎支部部総括判事である。
最近では、九州電力川内原子力発電所の再稼働に反対する住民側の申し立てを退けている。
原発容認派裁判官として、原発反対派から嫌われてしまう。

西川とは法廷で顔を合わせることがあるかも知れないのが弁護士の伊藤芳朗だ。
1990年代半ば、オウム真理教事件ではワイドショーに出ずっぱりだった。
タレント弁護士的な役回りを果たしたが、テレビ番組制作に肩入れしすぎてしまう。

番組の依頼で弁護士の立場を利用し、戸籍謄本などを不正に取得して金銭を受け取ったとされ、東京弁護士会から業務停止4カ月の懲戒処分を受けてしまった。
どこか憎めない。

吉田、宮園、井内、西川、伊藤は灘らしくすべて東京大法学部卒。

飯泉嘉門もそのお仲間だ。
飯泉は自治省官僚を経て、2003年から徳島県知事を4期つとめる。
県知事選の公約にJリーグに加盟するチームを作ることを掲げている。
自治省時代、2002年のワールドカップで試合会場となった新潟県や埼玉県に出向したとき、地域活性化を目の当たりにしたからという。
それが、現在のJ2チーム、「徳島ヴォルティス」だ。
勝谷と灘知事会は作れなかった。

ついでにもう1人。
勝谷が灘中学に入学早々のこと、通学途中で「会社四季報」を読みながらぶつぶつ呟いている、一学年上の中坊を見かけた。
のちの村上ファンドである。

やや都市伝説っぽいが、村上世彰は78年卒。
1年浪人して東京大法学部へ進み、通産省を経て、M&Aコンサルタント会社を興す。
インサイダー取引で逮捕歴はあるが、いまでも意気揚々だ。
最近、『生涯投資家』(文藝春秋)を上梓して上場企業のあり方を問いかける。もの申す姿勢は変わらず、なかなか懲りない。

こうした灘神童の面々は社会にどんな影響を与えたか。

勝谷、和田は彼らを支持する熱狂的ファンを楽しませてくれる。
中田はイスラムの世界をわかりやすく伝えた。
吉田、宮園、井内は官僚として国家を支えて国民に奉仕した。
飯泉は県民にサッカーをプレゼントした。
西川、伊藤は法廷で社会のあり方を問い続けた。
村上は企業買収、合併で会社のありように一石を投じた。

どこか関西のお笑いの雰囲気をかもし出す、灘神童79年卒業組。
総代(卒業生代表)は成績トップの天才ではなく、生徒会長をつとめた存在感抜群の勝谷誠彦だった。
天才と狂気の代と言われている。
彼らが社会に役立ったかどうかは議論の分かれるところだが、世間を楽しませてくれる、もとい、社会を騒がせているのはたしかだ。

神童はこうでなければおもしろくない。
子どものころからさんざん期待されているのだから。



by mnnoblog | 2017-09-27 08:00 | 社会
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  (NEWSWEEKの画像と記事より)

9月12日、アップルがiPhone Xなど新製品の発表イベントを行った。
そんな中、実は韓国メディアがこのイベントに招待されないという憂き目にあっていた。

韓国では昨年9月、「不正請託および金品等授受の禁止に関する法律」を施行。
過剰な接待や賄賂行為などの汚職取締まりを強化したもので、主に財閥、メディア、官僚や政治家の間で横行していた接待文化の断絶を狙った法律だ。

これにより、韓国社会では当たり前だった取引先の接待や仕事上の関係者に対する贈答行為が厳しく取り締まられるようになった。

今回のイベントは、アップルが選定した主要メディアを招待したもので、こうしたイベントでは、渡航費や滞在費などを主催者が負担することがある。
そのためアップルが「接待」したことになる可能性があり、韓国メディアの招待を躊躇したものと見られている。

ただ実のところ、新製品の発表イベントに招待することまで禁じているかどうかは定かではない。
いわばグレーゾーンだが、アップルにしてみれば危うきには近寄らずという判断だったのかもしれない。

この法律は施行前からその負の影響が指摘されていた。
当初は主に経済的影響が懸念されており、接待が減ることで飲食店などの外食産業やゴルフ場経営が影響を受けると見られていた。

経済的打撃があるとはいえ、国民世論は概ねこの法律を肯定的にみている。
実際、この法律の施行後間もなく、権力者に対する「金品の授受」行為で逮捕されたケースがあった。

こうした悪しき習慣がまかり通っていた過去と決別するため、この法律は必要だったのかもしれない。
ただその一方で、法の解釈をめぐり混乱や困惑が広まっているのも事実だ。

例えば今年4月。ソウル大学付属病院の教員らが、定年退職する教授にカンパで集めた祝い金で購入したゴルフクラブをプレゼントした行為が違法とされ書類送検された。
有罪になれば懲役3年以下、または罰金3000万ウォン(約300万円)以下の刑に処されるが、大手紙・朝鮮日報は「定年退職の贈り物も違法なのだろうか」と疑問を呈している。

どこか行き過ぎた汚職対策のようにも見える。
実際、政権関係者の中では見直しを示唆する声も出ており、改正される可能性はある。

ただ、腐敗政治を嫌と言うほど見せ付けた朴槿恵(パク・クネ)政権の後に就任した文在寅(ムン・ジェイン)大統領がどこまで譲歩するかは未知数だ。

この法律には当局に不正行為を報告した者には褒賞金を与える「密告制度」まで整っており、汚職撲滅への徹底ぶりが感じられる。

だが、こうしている間にも韓国メディアは世界で割りを食うだろう。
世界的な企業が韓国の法律に「ソンタク」し始めているとなれば、他の有力企業も韓国メディアの招待を敬遠する風潮が生まれる可能性はある。

韓国メディアにとっては酷な話かもしれない。
ただ、セウォル号沈没事件に代表されるように、政権の意向をソンタクし続けた報道で韓国国民を裏切った過去があるのも事実。
招待状が届かないのも自業自得と割り切れるかは、分からないが。

by mnnoblog | 2017-09-26 08:25 | 政治
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  (MOCOSUKU の画像と記事より)

1664件。
これは、2014年に一般市民がAEDを使用した事例の数です(「平成27年版消防白書」より)。

2004年7月より医療従事者ではない一般市民でも使用できるようになりました。
日常生活でAEDが必要な場面に出会う確率は、高くはありません。

AEDは、日本語では「自動体外式除細動器」といいます。
AEDが行う電気ショックが必要と判断される状態は、「心室細動」と呼ばれます。

「心室細動」とは、心臓が細かくふるえて血液を送り出せなくなる「不整脈」によって、心停止が起こった状態です。

このような状態の人に対してAEDによる電気ショックを行うことで、心室細動を止めて正しい心臓のリズムに戻すことが可能になります。

電気ショックはどんなときでも成功するものではありません。

時間との勝負で、1分1秒でも早く電気ショックを行うことが重要です。
なぜなら、電気ショックの成功率(生存して退院できる可能性)は、1分ごとに約7~10%低下するといわれているからです。

救急車の到着まで平均約8.5分ですから、救急車が到着するまでの間に、成功率は20%まで低下してしまいます。

傷病者の近くに居合わせた一般市民がAEDを使用して電気ショックをできるだけ早く行うことが成功率を高めます。

まずは119番、それと同時にAEDをできるだけ早くその場に準備して、救急車が到着する前に電気ショックを行うことが重要です。

AEDは、操作方法を音声メッセージでガイドしてくれます。

はじめてでも操作に困ることがないようイラストの説明もついています。
図にならって装着すると、心臓の動き(心電図)を自動的に解析し、電気ショックが必要な状態であるかを判断します。

解析の結果、電気ショックが必要な場合のみ、電気ショックを行うよう指示が出るしくみになっています。

使い方を簡単に説明しましょう。
1. 電源を入れる(製品によってはふたを開けると自動でオンになるものもあり)
2. 衣服をはだけて電極つきのパット(貼る場所のイラストにならって)を胸に2ヶ所貼る
3. ボタンを押す(製品によって名称が異なる)
4. 音声ガイダンスに従う

電気ショックが必要だった場合はAEDの指示に従い、約2分おきに胸骨圧迫とAEDの手順を繰り返します。
AEDのパッドは救急隊が到着するまで貼ったまま、電源もそのままにします。

AEDが効果を発揮するためには、心肺蘇生法(胸骨の圧迫)を併用することが大切です。

救急隊が到着するまで、心肺蘇生法とAEDを続けることによって、救命できる確率が格段に上がります。

もし、AEDが「電気ショックの必要はない」と判断した場合も、傷病者に反応がないときには、胸骨圧迫を続けてください。
処置が遅れてしまうと、命が助かったとしても身体に障害が残ることがあるので、胸骨圧迫の方法を覚えておくことは重要です。

以下の方法で行ってみてください。

(1) 胸の真ん中を重ねた両手の上側の手で下になった手を握り、腕はなるべくまっすぐにして、手のつけ根に体重をかけます。

(2) 胸が5cmくらい沈む強さで1分間に100~120回の速さで押します。1回毎に胸の位置が戻るのを確認してください。中断は最小限に。「絶え間なく、強く」が基本です。

心肺蘇生は、救命の連鎖の「4つの輪」の中でも重要なものです。
「4つの輪」とは、傷病者を救命し、社会復帰させるために必要となる一連の行いを喩(たと)えたもので、「心停止の予防」「心停止の早期認識と通報」「一時救命処置(心肺蘇生とAED)」「二次救命処置と心拍再開後の集中治療」があります。

このうち、最初の3つは一般人にも行えるものです。
どれかひとつが切れてしまうと救命の確率は下がってしまいますが、うまくいかない場合でも、悪意または重過失がなければ責任に問われることはないとされています。
そのため、恐れずに行動しましょう。

執筆者:吉村 佑奈 (保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。)

by mnnoblog | 2017-09-25 08:50 | 健康
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  (JBpress の記事より)

「耳を作ってもらうよりこれが欲しい」


生まれて初めて明瞭な音楽を聴いた高校1年生の少女は、「働いてお金を貯めて、来年には耳を作ってあげるからね」という母親にそう答えた。


この女子高生は6000~1万人に1人が発症するとされる先天性小耳症を伴う外耳道閉鎖症の難聴を患う。

生まれつき両耳とも耳の穴(外耳道)が形成されておらず、補聴器をつけることができない。


加我君孝・東京大学名誉教授は、外耳道形成、鼓膜形成、耳小骨形成の第一人者だ。

従来の補聴器よりも10万倍の音情報量を得られる磁歪素子を使う骨伝導補聴具を開発するディー・シー・シー(DCC)の國司哲次社長と、外耳道閉鎖症の難聴児向けに補聴具を共同開発している。


2016年1月に加我名誉教授が開催した患者と家族の会で、10数人の難聴児がDCCの骨伝導補聴具「プレスティン」で音楽を視聴した。

この時に、前出の女子高生も参加していた。


「補聴の目的は語音明瞭度を上げることです」と、國司さんは聴こえの仕組みから磁歪素子を骨伝導補聴具に採用した背景を説明する。

開発したのが次世代型骨伝導補聴具「プレスティン」だ。

磁歪素子を補聴具に応用したのは世界でDCCが初めて。


難聴には伝音性難聴と感音性難聴がある。

混合性難聴はこの2つタイプが混在した状態を言う。


伝音性難聴は鼓膜損傷や中耳炎といった外耳と中耳の障害によるもので、治療できる可能性が高く、その多くは従来の補聴器で補える。


しかし、老人性難聴や騒音性難聴、突発性難聴などの感音性難聴は、聴覚器官の細胞が損傷あるいは死滅することが原因で、治療ができない。


65歳を超えると、約5割の人が老人性難聴になると言われる。


「特に、か行、さ行、た行といった子音が聴こえづらくなります。

脳が聴き取れる音を頼りに言葉を推測しますが、意味が通じるわけではありません。

聴き返しても結局は聴き取れないため、聴こえたふりをしてしまう」


こうした問題に対処しようと、愛知県の海南病院は2016年春に「プレスティン」を導入した。


「耳が遠い高齢者の外来の診察に役立てられています。

患者さんのプライバシーを守るため、医者は大きな声で話しづらい。

患者さんと意思疎通を取りながら直接会話ができることが、適切な治療につながるのではと期待しています」


by mnnoblog | 2017-09-24 08:17 | 健康
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  (The Economist の記事より)

人間の顔というのは見事な作品だ。
驚異的なほど多様な顔立ちが存在するから、お互いに見分けがつくのであり、それにより複雑な社会が築き上げられている。
しかも顔は、感情を伝達することもできる。

人間は、起きている時間のほとんどを相手の顔を読み取ることに費やしている。
一方、自分の本心を偽ることにも多くの時間を費やしている。

顔の表情を読み取る能力では、今や機械が急速に人間に近づきつつある。
米アップルが12日に発表する新型「iPhone(アイフォーン)」は、顔認証でホーム画面のロックを解除できるという。

人間が顔を認識する能力に比べれば、こうした進歩は微々たるものに思えるかもしれない。
確かに有人飛行やインターネットといった画期的な発明の方が、人間の能力を劇的に変える。

人間の顔は個々人で異なるが、公開されているものなので、顔認証は一見、プライバシーを侵害するものとは感じられない。
だが、あまりコストをかけずに膨大な数の顔の画像を瞬時に記録し、保存し、分析できるようになれば、いずれプライバシーや公平性、信頼性などの概念を根本的に覆すことになる。

まずプライバシーの問題を考えよう。
顔認証が、指紋などの生体認証データと大きく違うのは、遠くからでも認識できる点だ。

携帯電話を持つ人なら誰でも、相手の写真を撮って顔認証プログラムに読み込ませられる。
ロシアの「ファインドフェイス」というアプリは、見知らぬ人の写真をSNS「VKontakte」に上がっている写真と比べ、70%の精度で本人を特定できるという。

米フェイスブック(FB)が持つ膨大な写真データは誰でもアクセスできるわけではないが、例えばFBは自動車のショールームを訪れた客の写真を入手し、顔認証で特定した本人のページにクルマの広告を流すこともできる。

民間企業が画像と身元を結び付けることができなくても、多くの場合、国家なら可能だ。

中国政府は、国民の顔写真のデータを保有しているし、米国では成人の半数の写真がデータベース化されており、米連邦捜査局(FBI)はこれらを利用することが許されている。

今や法執行機関は犯罪者を追うのに役立つ強力な武器を手にしているが、そのことは同時に市民のプライバシーに重大な危機が訪れていることを意味する。

顔は、単なる名札ではない。
名前以外にも膨大な情報を示しており、機械はそれらも読み取ることができる。

このことには利点もある。
例えば、アイドゥー・チェイニー症候群などのまれな遺伝的疾患を自動的に診断するために顔を分析している企業もある。
顔認証技術を使えば、通常よりもずっと早く疾患を見つけられるという。
また、人の感情を測定するシステムがあれば、自閉症の人にとって、認識しづらい社会的なシグナルが理解しやすくなるかもしれない。

だが、この技術は脅威にもなりうる。
米スタンフォード大学が実施した研究によると、同性愛者の男性と異性愛者の男性の写真を見せたところ、アルゴリズムは本人の性的指向を81%の精度で言い当てたが、人間の判断による場合は61%にとどまったという。
同性愛が犯罪とされる国で、ソフトウエアで性的指向を顔から推測できるとなれば重大な問題をはらむ。

そこまで乱暴な形でなくても、差別が日常化する可能性はある。
現在、既に雇用主が偏見に基づき採用を却下することはありえる。

だが顔認証があれば、そういった偏見が当たり前になり、企業はすべての応募者を人種だけでなく、顔に表れている知性や性的指向の兆候によってふるいにかけるようになるかもしれない。

しかも、そういった顔認証システムは、白人以外に対してマイナスに働きがちになる可能性がある。
というのも、白人の顔を中心とするデータで学習させられたアルゴリズムは、他の人種についてはうまく機能しないからだ。

人々の顔の映像が常に記録され、コンピューターによってそれらを活用したデータ分析が進み、実世界の生活に反映されるようになると、人間関係というものが本質的に変わってしまうかもしれない。

人間は、お互い相手の本当に考えていることを知ることができないからこそ、円滑に日常生活を送れているともいえる。
結婚生活や職場の人間関係は、裏表が一切ないものになるかもしれないが、円満ではなくなるだろう。

しかも、人間関係は信頼に基づく約束の上に築かれたものではなくなってしまう。
そして、コンピューターが顔写真に結び付けた情報からはじき出したリスクと報酬の見積もりに基づいたものに変わるかもしれない。
その場合、人間関係は合理的判断に基づくものになる一方で、何事もビジネスのようにプラスとマイナで判断するようになってしまうだろう。

少なくとも民主主義国家では、法律によって顔認証システムの利点と欠点のバランスを修正することはできる。
米グーグルは、非民主的な国家に悪用される恐れがあるとして、顔認証技術の利用には慎重な姿勢を示している。

各国政府も顔認証のメリットを手放したくはないだろう。
従って早晩、変化が訪れるのは必至だ。
この問題には正面から立ち向かうしかない。

by mnnoblog | 2017-09-23 08:48 | テクノロジー
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  (NewsweeK の画像と記事より)

<核の使用は人道的に許されない――第2次大戦後に確立された国際規範が「時代遅れ」と言われて捨てられる日は遠くない?>

アメリカの一部政策当局者の間で、北朝鮮のように道理の通じない相手には、核の報復をちらつかせても、核の先制攻撃を抑止できないのではないかという見方が浮上していることだ。

H・R・マクマスター米大統領補佐官(国家安全保障担当)は8月、「従来の抑止論は北朝鮮には当てはまらない」と、あるインタビューで語った。

北朝鮮はこれまで、通常戦力による攻撃を受けた場合は、核を含む圧倒的武力によって報復する方針を明らかにしてきた。
従ってアメリカが何らかの先制攻撃を仕掛ければ、北朝鮮はほぼ確実に核兵器を使って反撃しようとするだろう。

北朝鮮はこれまで、通常戦力による攻撃を受けた場合は、核を含む圧倒的武力によって報復する方針を明らかにしてきた。
従ってアメリカが何らかの先制攻撃を仕掛ければ、北朝鮮はほぼ確実に核兵器を使って反撃しようとするだろう。

核のタブーとは、人道的・道徳的な理由から核の使用をタブーと見なす緩やかな国際規範だ。

今年8月に発表された調査では、核攻撃を行わなければ大勢の米兵が犠牲になる状況では、大多数のアメリカ人が「核攻撃を認める」と答えている。

現実の危機に際して核のタブーが個々の指導者に影響を与えるかどうかもはっきりせず、核のタブーと核抑止の関係も検証されていない。
核のタブーが働いたとされるケースでも、実は核抑止が奏功した場合もあるし、その逆もある。

要するに核抑止は誰もがそれを信頼している限りにおいてのみ有効であり、核兵器があるというだけでは不十分なのだ。

核抑止の効果が核のタブーに切り崩されることもある。
ある国に核のタブーがあり、核兵器があっても指導者がそれを使えないとなると、他国に対する「核の脅し」は効かなくなる。

緊張が高まり、一触即発の状況になったとき、あの国は核のタブーに縛られているから、核による報復攻撃はしないだろうとみれば、相手国はためらわずに核を使う。
つまり、タブーがタブーを解除するわけだ。

これとは逆にトランプ政権が北朝鮮に行っている威嚇(先制攻撃もあり得る、その結果、核戦争になることも覚悟の上だ)は、核抑止と核のタブーの効果を両方とも切り崩すことになる。

トランプのメッセージは、アメリカの核をもってしても北朝鮮の挑発を抑止できず、核のタブーでは狂った独裁者の暴走を抑えられないことを示唆しているからだ。

結果的に、核抑止も核のタブーも核戦争の防止には役立たないと人々に思わせることになる。

核抑止も核のタブーも社会的に形成された概念であり、政治的・軍事的な現実に対する共通認識に支えられている。
それが現実だというコンセンサスがある限りにおいてのみ、戦略的な安定(つまり平和)に貢献する。

トランプが先制攻撃をちらつかせることで、今やそのコンセンサスはじわじわ崩れかけている。
これは極めて危険な状態だ。

核抑止も核のタブーも機能しないとなれば、北朝鮮はさらに大胆に核カードを振りかざし、アメリカはますます攻撃的に北朝鮮を牽制するようになり、偶発的に核戦争が勃発するリスクはいや応なしに高まる。

そうなれば極東に限らず、あらゆる地域で核戦争の恐怖がにわかに現実味を帯びる。

by mnnoblog | 2017-09-22 08:04 | 国際
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(excite ニュースの画像と記事より)

本能寺の変で織田信長を討った重臣の明智光秀が、反信長勢力とともに室町幕府再興を目指していたことを示す手紙の原本が見つかったと、藤田達生・三重大教授が発表した。

変の直後、現在の和歌山市を拠点とする紀伊雑賀衆で反信長派のリーダー格の土豪、土橋重治に宛てた書状で、信長に追放された十五代将軍・足利義昭と光秀が通じているとの内容の密書としている。

鳥居和之・名古屋市蓬左文庫長らとの共同調査で、形状や紙質などから手紙の原本と断定し、筆致や署名、花押から光秀自筆の可能性が高いと結論づけた。
本能寺の変に関する光秀自筆の書状は極めて珍しい。

書状は天正10(1582)年6月2日の本能寺の変から10日後の12日付で、返信とみられる。

「上意(将軍)への奔走を命じられたことをお示しいただき、ありがたく存じます。しかしながら(将軍の)ご入洛の件につきましては既に承諾しています」とあった。

京を追放された義昭は当時、中国地方を支配する毛利輝元の勢力下にある鞆の浦にいた。
義昭が京に戻る際は協力することになっていると重治から示され、光秀自身も義昭と既に協力を約束していることを伝える内容という。

本能寺の変の動機では、2014年に岡山県で見つかった石谷家文書などから、光秀と懇意で信長と敵対関係になった四国の戦国大名、長宗我部元親の窮地を救うために起こした「四国説」も浮上している。

光秀は京に上る前の信長と義昭を取り持ち当初は双方の家臣だったとされる。
藤田教授は「義昭との関係を復活させた光秀が、まず信長を倒し、長宗我部や毛利ら反信長勢力に奉じられた義昭の帰洛を待って幕府を再興させる政権構想を持っていたのでは」と話す。

◇発見された書状の現代語訳

仰せのように今まで音信がありませんでしたが、上意(将軍)への奔走を命じられたことをお示しいただき、ありがたく存じます。
しかしながら(将軍の)ご入洛の件につきましては既に承諾しています。
そのようにご理解されて、ご奔走されることが肝要です。
一、高野衆根来衆雑賀衆が相談され、和泉・河内方面まで出陣されることはもっともなことです。
恩賞については当家の家老とそちらが話し合い、後々まで互いに良好な関係が続くように、相談するべきこと。
一、近江(滋賀県)・美濃(岐阜県南部)までことごとく平定することを命じ、それがかないました。
ご心配されることはありません。
なお使者が口上で申すでしょう。
◆追伸
なお、必ず(将軍の)ご入洛のことについては、ご奔走されることが大切です。
詳細は上意(将軍)からご命じになられるということです。
委細につきましては(私からは)申し上げられません。

by mnnoblog | 2017-09-21 08:43 | 歴史

のほほんと---


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